Notes photos and somethin bout this Big Circle

231109 Jakarta Indonesia

7時半あたりの起床が私にはちょうどいい。顔を洗って、すでにカットされプレートに並べられたフルーツを冷蔵庫から取ればいい。金メッキのフォークでフルーツを口へと運びながら、日本から持ってきた文庫本を読んでいた。

マキネッタでコーヒーを淹れる。スーパーにある適当に選んだコーヒー粉でも、深みのある旨みと明るい酸味を感じられた。インドネシアのコーヒーが気に入っている。

昨日の気怠さも和らいで、今日はせめて早めの外出をと意気込んでいたが、思いついた目的地が博物館しかなかったため、結局アルムの昼食を食べてから向かうことになった。このテンポで活動することが、ここジャカルタではうまくいくようだ。

前回エク、フランス、タタの3人と歩いたコタトゥアのエリアへ向かう。セントラルから北上する1番バスが停留所に止まり、待機していた他の乗客と同様に乗り込んでいく。ふと我に返って、日本でバスに乗り込むように何事もなく席に着いていた自分自身に驚いた。ここはジャカルタという異国なのだ。渋滞にはまることなくコタトゥアに到着。湿った熱気がまとわりつく午後だった。統治時代の旧市街は、橙の洋瓦に色褪せた白壁、敷き詰められた煉瓦の通りはセントラルのビル群の喧騒からはかけ離れた土地だ。目的地の広場中央にある歴史博物館入り口には幕が張られており、隙間から見える博物館を覗くと、周りに足場が組まれている。改装中。本日の予定があっという間に終了してしまった。どうしたものか。

喉が渇いていたので、水を買いにIndo Martへ寄った。値段を見ると水500mlが7000ルピアもする。高額だ。仕方なく水分補給は諦めてさっさとIndo Martを出ると、通りすがりの中年男性に声を掛けられた。陰鬱な印象は無かったので、悪い人ではなさそうだ。インドネシア語で話し始めるので、何となく大まかな内容を理解したよう相槌を打っていると、最後に一言Moneyとお金を要求される。残念ながら、私は彼にお金を渡す余裕はない。今さっき7000ルピアの水を諦めたばかりなのだと伝えると、彼はそれは仕方ないという様子で頷いて、私の財布事情を理解してくれたようだった。お金が必要ならば、ほら、あそこにいるサングラスをかけた派手なワンピースを着ている婦人や他の選択肢が沢山あるだろうと彼にアドバイスをすると、それも理解したのか、うんうんと素直に頷いている。じゃあと伝えて、お互い手を振って別れた。

目的もなく旧市街を歩いていると、脇道に逸れたところにある2階建てのギャラリーに目がとまった。今日はインドネシアの何かしらを見たいと思っていたので、ここにしよう。広々とした天井のエントランスには若いスタッフがいて、流暢な英語で案内をしてくれた。古びた深緑や黄土色のタイルが床に並べられ、白く塗られた壁には木の窓枠がよく馴染んでいる。2階から聞こえる他の入館者が古い木床を歩くギイという鈍い音がよく響いていた。

エントランスは5000ルピアと水よりも安い。展示数は限られているが、南国を思わせる大胆な草木を複雑に組み合わせた木彫刻や、草木の彫られた背もたれ、脚や肘掛けを持つ木製の机と椅子など、色の深い木の質感を残した作品がよく見られた。オランダ統治を経験しているからか、絵画には西洋の風も感じる。籐の編み込みが施された座面の椅子がとても気に入った。

2階の窓から外を覗くと、木々に囲まれた中庭のスペースが見える。学生だろう、若い子達が集まってダンスの練習をしていた。中庭に出た私は日差しから木陰に守られている場所で、しばらく辺りを眺めながらメモを取った。向こう側にはさっき2階から見下ろした学生達が音楽に合わせて踊っている。男の子は少し恥ずかしげだ。横にいる3人組は、寝そべりながら話が止まらない。何を楽しそうに話しているのだろう。時々Tシャツを靡かせる風がやさしく吹く。

特に何も気にも止めてなさそうな野良猫が前を横切った。遅めの昼寝をしていたおじさんが、むくりと起きてタバコを吸い始めた。少しづつ太陽が西へと傾き始める。漂うタバコの煙が陽に照らされていた。皆の影が地面に長く伸びて揺れている。よし、そろそろ帰ろう。

今夜はブイもトーマスさんも予定があるため、1人でアルムの夕食を食べた。ゴロゴロと大きくカットされたお肉とジャガイモ、トマトの入ったスープとふわふわなエビフライ。うまい。しっかり彼女にはEnakとクニャン(Kenyang)と伝える。嬉しそうに笑ってくれた。

次の目的地は、ジャカルタからジャワ島を東へ進んだ先のジョグジャカルタに決めた。日曜の朝、12日に出発する列車を予約する。どんな景色が待っているのだろう。新しい場所へ向かう高揚が、静かに込み上げてきていた。

それに、大学時代の友人であるニコから連絡が来た、ジャカルタで働くインドネシア人だ。早速明日の夜に一緒に食事をすることになった。いやあとても楽しみだ。

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