Notes photos and somethin bout this Big Circle

231114 Yogyakarta Indonesia

朝、中庭を掃いている家政婦に訊くと、ランドリーは有料とのことなので、シャワー室を使って自ら洗濯をする。持ってきていた小型のタープバックにお湯と石鹸を入れて、手で勢いよくTシャツや下着をかき回した。絞った洗濯物は、部屋に巡らせた洗濯紐に掛けておく。

朝の支度はさっさと片付けて、ホンダのスクーターに乗り込んだ。今日は北の山間部に位置するウレンセンタル博物館へと向かう予定だ。2日目の今日には私はもう慣れたように、バイク群に合流している。北へ北へとバイクを走らせていった。

徐々に坂が増え、なだらかに登っている。空気中にはチリが少なく、靡く風が中心地よりも澄んでいるのを感じた。日本では沖縄で見るような、熱帯の植物が生い茂る小道へ迷い込んで、石垣のつまれた立派な家屋を眺めた。小川のせせらぎが聞こえる橋を渡る。道端に大きなトカゲがいて、私に気がつくと、さっと茂みに駆けていった。玄関先の犬が、通り過ぎる私と目を合わせて、のんびりとこちらを見ている。勝手に笑みが溢れている。所々バイクを停めて、細かい道を確認しながら博物館へとやってきた。火山岩の積み上げられた建物で、デザイナーズマンションのようなガラス窓がついている。館内に入ると、窓から見える緑一面の森林が迎えてくれる。静まり返った館内には数名の観光客がいるだけで、エントランスの係員に入場券を頼むと、スタッフのガイド付きツアーのみの受付だと言う。仕方がなく、11:25~のツアーを予約し、周りの観光客と一緒に案内が始まるのを待った。

ジョグジャカルタ含めジャワの文化遺産が集められ、基本的な歴史の解説から、当時の貴族の絵画や写真、楽器、布のコレクション、古代の文化的彫像などが観覧できる博物館だった。随分と流暢な英語でガイドが始まり、逐一質問や話し合いも積極的に設けてくれたのはなかなかだ。特に、王族の姫が失恋時に友人や両親からもらった手紙のコレクションがあり、丁寧に日本語訳が書かれていたので、印象深い。素敵な手紙ばかりだったが、しっかりと1つ覚えているものがある。

“はじめることは簡単だ。続けることは芸術だ。”

力強く美しいこの一行に、私は旅の背中を押された。45分ほどのツアーは終了し、しとしとと小雨が降り始めていた。右足の太ももが蚊に刺されて赤くなっている。掻かないように、軽く平手で叩く。小雨になったところで、館内を出る。他に来ていた観光客たちはタクシーを呼んで、待っている様子だ。ここまで来るのに随分と時間がかかるだろうなと思いながら、私はバイクを走らせた。

街へと降ってゆく、少しずつ森を抜けると、建物や人が増えてくる。1時間ほどで、ジョグジャカルタ中心部へ戻ってきた。駅から賑わうマリオボロ通り、ガジュマル広場へやってくる。初日に訪れた食堂に向かったが、お店は休みだった。「コーヒーか、、」と今日もコーヒーショップへと向かう。入り口にバイクを並べて、店員に昼食を食べてから来るねと伝える。見つけた屋台の扇風機は頼りなく、汗をかきながら手羽先の入ったMi Ayamを食べた。未だ今日はバユから連絡が来ていない。コーヒーショップに戻って、くつろぐことにした。

仕事終わりにバユはやってきて、今日はどうだったかと1日の話をする。彼の仕事の話をしていたから、日本の仕事はどうだなんて話をして、少し前のことなのに懐かしく思った。お互いに疲れていたので、18時には解散することにする。別れ際に「旅を諦めるなよ、できるって信じているからな。続けるんだぞ」とバユが言った。急にそんなことを言うから驚いたが、「僕も信じている」と私は彼の目を見て答えた。

地図を確認せずとも難なく、宿に帰ることができるようになっていた。この場所にまた明日と言える友人ができた嬉しい気持ちと一緒にベットに入った。コーヒーショップで出会った。バユというとてもいい奴だ。

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